月光園短歌サークル

2017年1月の歌会

退職の介護員との別れの日

餞別手渡す涙こらへて

E.K

風邪はやり久々行ふ園行事

クリスマス会の食事は豪華

S.I

締め切りが迫っているにも拘わらず

言葉が出て来ず頭をひねる

K.H

安静を言い渡されて振り返る

笑顔で過ごしたあのひとときを

K.H

選挙後はトランプ氏の話題賑はへり

年明けいよよ世界変るか

A.S

スポーツ界高校年令伸びざかり

すべての競技の基礎となるとき

A.S

取り易き位置を確め置く呼び鈴

一時外泊の夫の枕辺

E.K

外泊の出来事ナースに語りつつ

病衣に着替へる夫は朗らか

E.K

新年のわが師の揮毫目の前に

怠惰なわれを奮ひ立たせり

Y.S

昨年の熊本地震乗り越えし

尊き絆に新年の誓ひ

T.S

帰省せず施設に残る人多く

内心ほつとす今年の正月

T.S

初日差す雪吊り藁の清々し

賀状の音の郵便受けに

S.I

冬枯れの路ひたすらにウォーキング

夫の手術日決まりたる日に

S.I

皆そろひ正月迎へし喜びを

来年も又と祈る今日の日

T.S

今年こそ一つなりとも叶へたし

心いやせる墨絵の傑作

T.S

手術後の夫の完治をひたすらに

祈る朝から一日始まる

H.I

言ふべきを治め治めて胸の内

今問ふ己が生き来し日々を

H.I